プロジェクトAIR 作:GLUMip ここまでのお話。 Keyの新作、AIRが発売されたら自分が忘れられてしまうと不安を覚えるあゆ。 悲しみに彩られた表情を見た祐一は… 「一つだけ…解決策があるぞ…」 「えっ…」 俯いていたあゆの顔に希望の光が宿る。 「AIRに出ればいいんだ…」 「無理だよ…」 「いや、何事もやってみないとわからないぞ。もしかしたらヒロインの座を奪えるかもしれない」 「…そ…そうかなぁ…」 沈んでいたあゆの顔に、少し活気が戻る。 「あゆだもんな。ヒロインだもんな」 「そ…そうだよね…ボクヒロインだもんね…」 やはりあゆは単純で扱いやすい。 「ボク頑張るよっ!」 「よく言った。じゃぁ特訓だ!」 「特訓…?うぐぅ…」 俺はすかさず怒鳴った。 「うぐぅ禁止!」 「うぐぅ…」 「いいか、あゆ。うぐぅはKanon言葉だ」 「うん…」 「そんな言葉を使ってみろ、AIRに出られないぞ」 「そうだね…」 「そこであゆにはAIR言葉を使ってもらう」 「うん」 「うんじゃない!はいエア、だ」 「はいエア…?うぐぅ…変な言葉…」 「うぐぅはもう禁止だ。これからは『エァー』だ」 「なんだか馬鹿みたいだよ…」 「「馬鹿みたいだよ』じゃなくて馬鹿みたいエア!」 「うぐ…じゃなかった…エァー。分かったエア」 ふむ、なかなか筋がある。 「よし、次は夏っぽさの特訓だ」 「はいエア」 …あゆと祐一の特訓は続く。 6月まで、あと3ヶ月。 おわり