学園姉御伝説 作:GLUMip 「あーいーざーわーッ!」 ひっ! 地獄の底から響いてくるかのような殺意あふれる言葉に鳥肌が立つ。 振りかえると、美坂香里がいた。 メデューサの髪の如くうねうねと逆立つ髪の群れは今にも俺に襲いかからんとしている。 悪鬼の如きその表情は… 「全部聞こえているわよ…」 うわぁっ!しまった、いつもの癖が! 「それより、このタイトルは何!?」 えええっ…タ、タ、タ、タイトルと申しますと… 「『学園姉御伝説』とは何かと聞いているのよ」 そ、そ、そ、それはですね、その、つまり… あああっ、姉御っ、首しめないでください、首、首っ! 「あんた、命が惜しくないみたいね…」 惜しいっ、猛烈に惜しいです姉御! 「残念ね、あたし、あんたの事は一番可愛がっていたのにね…」 えーっ、いったいいつ… 「聞こえてるわよ…」 あああああっ、この口が、この口が憎いっ! 「今宵のメリケンサックは血に飢えているわ…」 ひ、ひぇぇぇぇっ… 「さようなら、相沢君」 おわり