待ち合わせは午後1時 作:GLUMip ミーンミンミンミン… アスファルトの上には陽炎が揺らぎ、人々の上には刺すような日差しが絶え間なく降り注いでいる。 誰もが汗をぬぐいせわしなく歩いている。 そんな中、一人、俺は震えていた。 通りを行く人々の視線は冷たい。 冷たい。 そう、俺は今とても冷たく、寒いのだ。 寒い。 世間の陽気をよそに、俺の心は冷たく、寒いのだ。 約束の時間は1時。 腕時計を見ると既に3時を過ぎている。 もう一度ため息混じりに見上げた空。 その視界を、ゆっくりと何かが遮る。 視界を覆うように、名雪が俺の顔を覗き込んでいた。 「雪、積もってるよ」 おりしも、この怪現象を捉えにTVカメラが到着したのと同時だった。 しかし、それにしても、なんで俺の上だけ… おわり