正面衝突。 作:GLUMip 「そこの人っ!」 突然の声。 「どいてっ! どいてっ!」 状況が分からないまま、気がつくとすぐ目の前に女の子がいた。 いた…というか、走っている。 手袋をした手で大事そうに頭の上に紙袋をかかげた、小柄で背中に羽の生えた女の子だった。 「うぐぅ…どいて〜」 べちょっ! すっかり失念していたが、女の子は走ってる最中だった。 しかも、俺の方に向かって。 「だから…避けてって言ったのに〜」 まともに顔にぶつかったので、熱かった。 つぶあん…か。 おわり